今回のテーマは、
看護師はきつい性格の人が多くなってしまう3つの理由について。
昔、看護師のイメージはというと、ナイチンゲール、白衣の天使といった献身的に人々に尽くす、優しい人、といった感じを連想する方が多かったと思いますが、最近は、看護師というと「性格が悪い」「きつい人が多い」「気が強い」といったネガティブなイメージを持っている方が多いようです。
世間一般がそう思うだけではなく、実際に看護師をしていても、職場に気の強い人が多いという印象はあります。
昔は白衣の天使であった看護師が、なぜ今、きつい、性格が悪い人、となってしまったのでしょうか。
看護師はきつい性格の人が多い
言葉がきつかったり、すぐに怒鳴ったり、逆に全く反応してくれなかったりと、その人の言葉や態度がいちいちきついと感じてしまって、一緒に仕事をするのが辛い、と感じている方も多々いらっしゃるかと思います。
実際に看護師という仕事を長年続けてきて、学生時代から今まで、同じ看護学生時代の友人、同僚、上司、部下、はたまた看護学生にまで、先輩後輩問わずいわゆるきつい性格の人と思う方はたくさんいらっしゃいましたし、他の職種よりも断然多いであろうとも思います。
ですが、周りからそう言われている人と一緒にお仕事もしてきました。
もしかしたら、自分も周りからそう思われているかも知れません。
では、なぜ看護師にはきつい性格と言われる人が多いのか、そして、なぜそんなきつい人が多い職場でも看護師として働いて行かれるのかを考えてみます。
看護師はきつい性格の人が多くなってしまう3つの理由
看護師の仕事はいつも時間に追われています。分単位、秒単位で次々と仕事が流れ込んできますが、どれも手を抜くことなくひとつひとつ丁寧に間違いなく処理していかなければなりません。
手を抜いたりうっかりミスすることは事故に繋がり、患者さんを危険にさらすことになってしまいます。
そこに看護師の人員不足などの要因が重なると、看護師一人ひとりの仕事量が増え余計に時間に追われるようになります。
やってもやっても仕事が終わらず時間ばかりが過ぎていき、疲労もしてくると心身ともに余裕がなくなり、表情や態度、言葉がついついきつくなってしまうのも知れません。
また、なかなか言うことをきいてくれない患者さんにでも優しく接し、横柄な態度で命令してくる医師のサポートも行い、度重なる夜勤で人様が寝ている時間に働き、看護師の人員不足によりそれでなくても激務なのに更なる業務負担がのしかかる、などのさまざまな要因やそもそもの激務もあり、家に帰れば母であり妻であり家庭のこともしなければならない、など、非常に大きなストレスがかかっており心身ともにストレスフルな状態なため、こんな状況からきつい人になってしまっているかも知れません。
そして、看護師は患者さんや医師、同僚看護師、コメディカルなど、様々な人と関わることが多い職種であるため、必然的に人間関係のトラブルが起きやすいと思われます。
ちょっとした言葉の行き違いでもきつい、と取られ、トラブル回避の自己防衛のためきつい言葉や態度になってしまっているところを、看護師はきつい人が多い、と取られてしまうのではないでしょうか。
気付けば私もきつい性格になっているかも、、、
看護師という仕事上、根拠に基づき間違いなく業務をこなさなければ事故に繋がり、患者さんを危険にさらしてしまいます。
学生時代からそのように教えられ、免許を取得して業務にあたるようになってからも、基本は「ミスは許されない」です。
死に直結する仕事だからプライドをもって働いている、ということだと思います。
業務もさまざまたくさんあり、しかもミスなく、スピーディーに、と要求されるのです。
看護学生時代からミスなくスピーディーを要求され、看護師になってからも常に気を張って昼夜激務をこなしているのですから、長年看護師を続けていると心身ともに鍛えられて、個々の性格はあるかと思いますが多かれ少なかれ皆気が強くなってくるのは当然ではないかと思います。
看護師といえども人間です。
業務を離れれば、母であり、妻であり、子であり、と役割をたくさん持っています。
体調の悪い日もあれば、なにか問題や気がかりなことがあるかも知れません。
プライベートでなにか問題があったとしてもそれを仕事に持ち込まないのがプロである、とうのは重々承知ですが、看護師という激務から、業務が思い通りに進まないとついついイライラしてしまい表情に出てきつくなってしまう、というのは自分にも心当たりがあります。
看護師はきつい性格の人が多くなってしまう3つの理由のまとめ
どのような職場にもきつい性格の人はいらっしゃると思いますが、看護師という職業上強くならなければやって行かれない、というところもあり性格がきつくなったり気が強くなったりすると考えられるため、他の職場よりきつい性格の人が多くなってしまうように思います。
きつい性格、とうよりも、強くたくましくなったと言ったほうが当てはまると思うのですが。
こう考えると、昔から看護師にはきつい、気の強い人が多かったのではないかと思いますが、昔の看護師のイメージは白衣の天使、優しい人、であったのに、最近はきつい性格の人が多い職業と言われてしまうようになったのはなぜなのでしょうか。
それは、さまざまな情報がいろいろなところから得られるようになったことから、世間の目が増えたからではないでしょうか。
気を張り詰めてピリピリ働いている看護師を見て、看護師は優しく献身的なのが当たり前であるはずなのにきつい、と捉えられてしまうからではないかと思います。
職場でも先輩看護師や指導者など周りからきつく言われ、それが日々の仕事のなか度々ある、ということになると、辛くて仕事を辞めてしまいたくなってしまうものです。
ですが、それはきついのではなくて強くたくましいだけ、と考え方を少し変えて、何かきつく言われた際、相手はもしかしたら体調が悪かったのかも知れない、自分サイドにもなにか落ち度があったから言われたのかも知れない、患者さんになにか言われて機嫌が悪かったのかも知れない、など、きつい性格と言われる人にもついついきつくなってしまう状況があったからかも知れない、と取り合わず、いい意味で忘れてしまってストレスをため込まないようにすれば、少し気持ちが楽になるかも知れません。
職場が変わっても少なからずきつい人はきっといます。
相手に変わってもらう、というのは難しいと思いますので、自分サイドで見方や考え方を少し変えれば、それほど気にならなくなったり、気持ちも楽になったりするのではないかと思いますし、自分も鍛えられていつか強くたくましくなっていくものです。